平成15年度
行政書士試験終了
平成15年10月26日(日)13:00〜15:30
著作者 阿部至幸展
今年の行政書士試験の感想!
今年の本試験は、本当に例年になく難しかったと思います。
本当に今年1年頑張って勉強してきた人であっても努力が実らなくて、悔しい思いをした方もいるのではないでしょうか。
行政書士試験の沿革!
行政書士試験が、全国統一試験になったのは、昭和62年の試験からです。それまでは、都道府県単位で実施されており、難易度・合格率等にもばらつきがあったようです。
だから、行政書士試験を全国統一の見解で語れるようになってから、まだそれほどの年月が経っていません。
近年の行政書士試験で最も難しかった年の合格率は、4.3%です。
この当時、まだ論述試験があったので、法令択一50%+一般教養50%の正解率を満たし、論述で60/100点を獲得することは、それなりに難しかったと言えます。
択一には、番号を選択することで、全く未知の問題にも対応できますが、論述は自分の苦手なテーマがでてしまえば、800字を不要なことを記述せず、論理的に書くというのは、とても難しいことでした。
しかし、現在は、論述試験が廃止されて、択一試験と記述試験というスタイルに変わり、受験生には論述試験というネックがなくなり、急激に受験者数は、過去の3万人規模から現在の9万人規模へとたった3年で推移しました。
今年の受験生は、過去最高でありましたが、来年はやや減少ではないでしょうか?
何故かというと、今年の本試験は、短期かつ簡易な学習では、合格できない試験であったからです。行政書士試験は、簡単に合格できそうだから受験してみようという人たちにとっては、ギャップがあったと思います。来年は、行政書士の資格は、ほしくないけどとりあえず取ってみようという受験者が減少するように思います。
行政書士試験の合格率予想!
私の考えでは、今年の合格ラインが例年どおりの84点(足切りラインあり)ならば、かなり低い合格率になると思います。
独学の方はとても市販の書籍を使った勉強では合格ラインに到達することは困難でした。もちろん、最良の情報収集がある程度できていれば別なのですが…。まずは今年の本試験をよく分析した上で、来年に向けた学習をする必要があります。また、受験予備校に通う方も過去本試験問題中心の学習から早く卒業しなければならないと思います。(温故知新が大切です。古きを訪ねるのみでは不十分と言えます!)
特に今年の本試験は、新傾向の問題も多く難しかったようです。また、昨年に比べると、本試験問題は、34ページから44ページへと10ページも多くなりました。
全体的に問題文が長い、過去問をストレートに踏襲していない、個数問題が多い、問題文が誤植なのかひっかけなのか要点がわかりにくいなどという様々な難化要因をもっていました。
おそらく、合格ラインの変動がなければ、合格率は5%前後になる可能性が高いと思います。
行政書士試験受験時の感想と今!
本試験の真っ最中と、本試験が終了して1週間ぐらいたったときの感想が違いませんか?
何故でしょう!
本試験の当日は、緊張しているという理由と初めてみる問題、慣れていない問題だからです。出題者がどのようなひっかけを作ってきたのか、すぐに理解できないのです。
しかし、一定期間たつと問題も見慣れてきたし、ひっかけていた部分も分かったし、何より冷静に問題を眺めているからなのです。
だから、素直に本試験当日の気持ちは、忘れないで覚えていてほしいと思います。来年のそのときのために。そして、いかに本番で冷静に対処するかが大切ですね。家に帰ったら解けた!という問題をつくらないためにも。
行政書士制度の近年の改革と行政書士試験!
<近年の行政書士法改正点>
代理権の獲得、電磁的記録の作成と電子申請の独占業務化、行政書士事務所の法人化、研修の義務化という改正は、すでに確立しています。
今後は、ADR領域への参入、司法領域への参入も行なわれる可能性が高くなっています。
これからの行政書士のあり方にあわせて、近い将来、抜本的に行政書士試験の改革があるかもしれませんが、いずれにせよ、来年もひとつ今年の試験を受験した方にとっては、チャンスだと思います。自分の知識の蓄積に頼って受験できるのは、来年までかもしれませんね。早期に合格して、明日の法律家を目指しましょう!行政書士は、活躍するフィールドが用意されたら、そこにあわせた能力が求められるのですから。市民の期待を裏切らないようにベストを尽くすべきです。
受験生の皆さんも、1日も早く行政書士試験の合格をつかみ、行政書士業界へ参入してともに頑張りましょう!
まずは、今年の合格ラインの発表までは、合格を信じて、楽観的に過ごしていただけたらと思います。
新しいチャンスに向かって、これからの自分の時間を大切に過ごしてください。
これからも、私がお手伝いできる範囲で多くの方をサポートしていきたいと思っています。
頑張れ!受験生!もうすでに新しい日々がスタートしています!
2003年10月26日、2003年10月29日加筆 行政書士 阿部至幸展
